京王相模原線の京王多摩川駅。
駅前再開発の変遷を写真に残しているブログです。
第36回です。
本日の写真
2日(金)から3日(土)の午前中にかけて、
記録的な暴風雨となりました。
このため、当ブログにてしつこく触れている、
再開発エリア内の水溜まりが改めて拡大してしまいました。
京王多摩川に住む人にとって、
「大雨の影響」を考えた際に、
「再開発エリア内の水溜まり」なんかどうでもよくて、
「多摩川の水位」がやはり心配になると思います。
「多摩川の水位」を考えた際に
思い浮かぶのはやはり令和元年(2019年)の台風19号です。
多摩川氾濫の一歩手前でしたので、
頻繁に水位定点カメラのサイトへアクセスしていたのを思い出します。
今回の6月2日~3日の大雨で、
「多摩川の氾濫」は発生しませんでしたが、
心配はしておりました。
では実際どの程度の水位まで上昇したのでしょうか。
国土交通省の測定データを確認してみましょう。
また2019年台風19号の水位変化も併せて見返して
比較してみたいと思います。
※台風19号では、染地地区の浸水等、被災された方がいらっしゃいます。
それら実際の災害に関する情報は、当ブログにおいては一切触れません。
「多摩川の水位変化を理解すること」のみ観点とし記載させていただきますので
ご容赦いただけたらと思います。
2023年6月3日の様子
今回私が写真を撮ったのは、
定点カメラが置かれている「石原」観測所の近く、多摩河原橋付近です。
雨も上がった、3日(土)15時頃の写真です。
下の図、少し隠れてしまっていますが、このとき水位は約1.9mです。
それほど水量が多いわけではないですが、
濁った水は自然の恐ろしさを感じさせます。
雨量と多摩川の水位
上記の「水位」模式図を拝借した国土交通省のページに、
雨量と水位の経過のグラフがありました。
●連続雨量 194㎜
●最大水位 3.51m(3日 AM 2:00 時点 )
です。
日付 | 時刻 | 水位[m] | 時間雨量[mm] | 降り始めからの雨量[mm] |
6月3日 | 15:00 | 1.91 | 0 | 194 |
6月3日 | 14:00 | 1.96 | 0 | 194 |
6月3日 | 13:00 | 2.03 | 0 | 194 |
6月3日 | 12:00 | 2.09 | 0 | 194 |
6月3日 | 11:00 | 2.15 | 0 | 194 |
6月3日 | 10:00 | 2.24 | 0 | 194 |
6月3日 | 9:00 | 2.31 | 5 | 194 |
6月3日 | 8:00 | 2.39 | 6 | 189 |
6月3日 | 7:00 | 2.43 | 3 | 183 |
6月3日 | 6:00 | 2.45 | 4 | 180 |
6月3日 | 5:00 | 2.51 | 9 | 176 |
6月3日 | 4:00 | 2.61 | 9 | 167 |
6月3日 | 3:00 | 2.96 | 3 | 158 |
6月3日 | 2:00 | 3.51 | 4 | 155 |
6月3日 | 1:00 | — | 7 | 151 |
6月2日 | 24:00 | 2.52 | 4 | 144 |
6月2日 | 23:00 | 2.42 | 4 | 140 |
6月2日 | 22:00 | 2.22 | 5 | 136 |
6月2日 | 21:00 | 2.06 | 4 | 131 |
6月2日 | 20:00 | 2.12 | 2 | 127 |
6月2日 | 19:00 | 2.07 | 5 | 125 |
6月2日 | 18:00 | 2.04 | 6 | 120 |
6月2日 | 17:00 | 1.59 | 6 | 114 |
6月2日 | 16:00 | 1.43 | 26 | 108 |
6月2日 | 15:00 | 1.49 | 19 | 82 |
6月2日 | 14:00 | 1.11 | 11 | 63 |
6月2日 | 13:00 | 0.99 | 11 | 52 |
6月2日 | 12:00 | 0.94 | 8 | 41 |
6月2日 | 11:00 | 0.94 | 4 | 33 |
6月2日 | 10:00 | 0.89 | 5 | 29 |
6月2日 | 9:00 | 0.74 | 7 | 24 |
6月2日 | 8:00 | 0.71 | 1 | 17 |
6月2日 | 7:00 | 0.68 | 1 | 16 |
6月2日 | 6:00 | 0.66 | 1 | 15 |
6月2日 | 5:00 | 0.64 | 1 | 14 |
6月2日 | 4:00 | 0.6 | 3 | 13 |
6月2日 | 3:00 | 0.47 | 5 | 10 |
6月2日 | 2:00 | 0.45 | 4 | 5 |
6月2日 | 1:00 | 0.45 | 1 | 1 |
6月1日 | 24:00 | 0.44 | 0 | 0 |
最も雨が強かったのが2日(金)の夕方16時、
多摩川の水位が最も上がったのが3日(土)の深夜2時で3.51mでした。
深夜、実は避難判断水位(4.3m)近くまで上昇していたのですね…
おまけ:定点カメラ画像
①石原(矢野口駅に続く鶴川街道付近です)
↓平常時の画像です。
↓6月3日6時頃の画像です(水位約2.4m)
②京王相模原線下流
↓平常時の画像です。
↓6月3日6時頃の画像です(水位約2.4m)
カメラ画像を観るだけだと、
3日6時時点、正直そこまで水位が上昇しているようには見えないですが、
普段の0.4m前後と比べると2mも上がっていて、
さらに2m上がるともう避難です。
ブログを書きながら、改めて防災意識を高めねばと感じました。
2019年10月12日 台風19号の記録
河川敷の写真
では、4年前の台風19号を振り返ります。
雨の上がった当時の翌朝6時、
どうにも多摩川が気になってしまい
多摩河原橋を見に行ったときの写真です。
日の出がまぶしすぎて、
写真のなかでも着目すべき箇所がブレてしまいますが…
若干水が引いて、階段が見える程度には下がったタイミングではありますが
野球ができる河川敷がすべて水に覆われていました。
多摩河原橋の上から、真下を覗くと、泥水がうねりながら下っていきます。
おどろおどろしい多摩川。
調布市による台風19号の記録
では、当時の雨量や多摩川の水位はどうだったのでしょうか。
ちゃんと調べようと思ったら、ちゃんとありました。
調布市の方々がしっかりまとめてくださっております。
すごいぞ、調布!
いつものごとく、報告書PDFを添付させていただきます。
PCでこのブログを観ていただくと、
PDFをそのままスクロールして観ていただけますので便利です。
↓ここに貼り付けさせていただきます。
(※スマホでご覧の方、タップするとPDFのダウンロードが始まりますのでご注意ください。)
以上、調布市の方がまとめてくださった資料でした。
全82ページ、圧巻です。
それだけ大きな天災だったということ。
雨量と多摩川の水位
では、この82ページの報告書の中から、
雨量と多摩川の水位に関わる箇所をピックアップさせていただきます。
①まずは警報・注意報の発令、解除について。
大雨洪水警報は10月12日から13日にかけて
丸2日間出っ放しだったのですね。
当時の不安な感覚がじわじわ蘇ります。
②次に、降雨量のデータです。
連続雨量(累計雨量)は256㎜でした。
③そして最後に多摩川の水位です。
繰り返しますが、
・氾濫危険水位は 4.9m
・避難判断水位(氾濫注意水位)は4.3mです。
これを踏まえて、振り返りますと…
12日16時に氾濫危険水位4.9mを超過し、
12日23時前には最大水位6.33mを観測していました。
堤防すれっすれです。
今回2023年6月2日からの大雨で多摩川の水位が最も上がったのが3.51mでしたので
2019年の台風では、さらに3m弱水位が上がっていたことになります。
12日の22時の水位がデータ欠測とのこと。
最も水位が高かった時間帯ですね。
定点カメラを頻繁に観ている最中、一定期間発信が無くなったのを思い出しました。
水位が上がりすぎてカメラが壊れた!?と相当不安になりました。
そして下図。
もっとも水位が高い危険な22時前後の写真です。
写真があるということは、
この時間に水際ぎりぎりまで来られた職員の方がいらっしゃった、ということ?
カメラ修理?
いずれの理由としても、
当時のご苦労やご尽力の跡がこの報告書にあわられています…。
大変お疲れさまでした。
いやはや、PDFの報告資料が興味深すぎて…。
書いているうちにブログのこの記事の趣旨がわからなくなってきてしまいました笑
なんだっけ。
あ…水位のお話だ。
水位に着目して比較すると、
【2023年6月2日~3日】
●連続雨量 194㎜
●最大水位 3.51m
【2019年10月12日~13日】
●連続雨量 256㎜
●最大水位 6.33m
この2回で、降雨量の差に対して水位の差が非常に大きいのは、
多摩川上流での降雨量の違いだと思います。
今後、雨が強く降る予報が出た際に、
どのあたりで強く降るのか?(調布よりも上流?下流?)
どの程度の降水量となる見込み?など考えるかと思います。
この程度の雨なら安心(油断)してよい、
という考えを持つべきでありませんが、
「不安を感じる度合い」の参考にはなるかなと思います。
ブログを書きながら、とても勉強になりました。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
京王多摩川再開発のブログを時系列で一覧にしたページを作りました。
順を追ってみていただく方がわかりやすく面白いと思いますので、
下記ブログ、よろしければご覧ください。
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